この記事では
コーヒーの原種や発祥にまつわるお話
について紹介します。
・コーヒー好きな方
・コーヒーの歴史や世界の伝統に興味がある方
・エチオピアコーヒーをもっと知りたい方
是非ご覧下さい。
読み終えるとコーヒー雑学がひとつくらいは増えているはずです。
コーヒーとは・・・
この問いに皆さんは何と答えるでしょうか。
- コーヒー豆を焙煎して挽いて抽出したもの
- 眠気覚まし
- 一息つくための必需品
などなどこの記事を読んで下さっているということは
少なからずともコーヒーがお好きな方が多いのではと推察しながら
この記事を書いています。(コーヒー牛乳を飲みながら・笑)
「コーヒー」
コーヒー豆と呼ばれるコーヒーノキの種子を焙煎して砕いた粉末から、湯または水で成分を抽出した飲料
Wikipediaから引用
豊富な種類のコーヒー豆は〇〇の原種から
コーヒー豆の種類、と聞かれれば
キリマンジャロ、モカ、ブルーマウンテン、コナなどなどお好みのものが頭に浮かぶのではないでしょうか。
この種類豊富なコーヒー豆も、歴史を辿ってみると、たった3つの原種から派生しているんです。
■コーヒー豆三大原種
『アラビカ種』、『ロブスタ種(カネフォラ種)』、『リベリカ種』
この3つに大きく分けられます。
『アラビカ種』・・・コーヒー市場はほとんどアラビカ種と言っても過言ではありません。ティピカ種、ブルボン種などもこのアラビカ種から派生したものです
原産地:エチオピア
生産国:「コーヒーベルト」全域ブラジル・中南米、エチオピア、インド、ハワイなど。
生産量:世界のコーヒー生産量の全体70%以上
豆の形:扁平、楕円形
特徴:病害虫、乾燥、霧などに弱く、栽培には手間がかかりますが、香味に優れています。
『ロブスタ種』・・・加工品に多く使われているのはロブスタ種。別名カネフォラ種とも言われます。
原産地:アフリカのコンゴ
生産国:アフリカ各地、インドネシア、トリニダードトバコなど。
生産量:世界のコーヒー生産量の全体30%程度
豆の形:丸みを帯び大粒
特徴:病害虫に強く、多くの実がなるため、非常に収穫性の高い品種です。味は苦みが強く、酸味はなく、抽出すると水溶性成分やカフェインが多く出るため、インスタントコーヒーや缶コーヒーなどに使われています。
『リベリカ種』・・・コーヒー界のレアキャラ。
原産地:アフリカ西海岸のリベリア共和国
生産国:アフリカのコートジボワール、アンゴラ、インドネシア、原産国のリベリアなど。
生産量:世界のコーヒー生産量全体の1%にも満たしておらず、栽培地域内のみで生産、消費されています。
豆の形:菱形
特徴:平地や低地に弱く、品質もアラビカ種より劣るとされています。出回っていないとなると飲んでみたいのが人間の性。
以上が、コーヒーの三大原種です。
気になるコーヒーの発祥の地は
これだけ広がった世界のコーヒー市場。
発祥の地が気になるところ。
ズバリ、エチオピアです。
「エチオピア連邦民主共和国」は、別名「アラビカ種の起源」と呼ばれる、コーヒー発祥の地です。
「世界で初めてコーヒーを見つけた」とされる、山羊飼いカルディの伝説の地として知られているこの国では、南西部のカファ地方で、世界初のアラビカ種が発見されたことから、カファの名前がコーヒーの語源になったという説もあります。
「山羊飼いカルディの伝説」
昔々のアフリカ、今のエチオピアの奥地に住んでいた1人の山羊飼いの物語です。ある日のこと、放し飼いにしている山羊が興奮して飛び廻り、夜になってもおさまりません。調べてみると、草と一緒に食べた赤い実が原因らしいことがわかりました。
そこで、山羊飼いもその赤い実を口にしてみたところ、元気が出て気分が爽快になったといいます。
その話を聞いた修道僧が、眠気に悩んでいた僧の修行に役立つのではと考え、試してみると大変役に立ったそうです。このことが村々に知られ、やがて遠い国までこの話が広まっていきました…。
カルディホームページ「カルディ伝説」から引用:https://www.kaldi.co.jp/aboutus/
その時の山羊飼いの名前が『カルディ』でした。
そしてカルディが味わった赤い実こそが『コーヒー』だったのです。
現在のコーヒースタイルになるまでは修行にも使われていた!?
コーヒー豆が現在の「癒しのひと時の飲み物」になる前は、カルディ伝説にもあるように、当初は現地に自生していたアラビカの果実を生のまま果肉ごとガムのように嚙んでいた時期もありました。
次に、その成分を効果的に抽出して生薬を作ろうではないかと、生豆を水に浸して煮出すことを編み出しました。
このコーヒー煮汁が「陽気でさっぱりとした胃腸にいい薬」として海を渡ってアラビアの医師から高評価を獲得。
ここからアラビアで薬用としてのコーヒー栽培が9世紀頃から始まった・・・と。
本気を出して商業用として栽培を始めたのは14-15世紀頃とのこと。
さらに驚くことに12世紀末頃には、イスラーム修行僧の修行のお供としてコーヒーが取り入れられたのです。
その理由はコーヒー成分ならではの「カフェインの力」が絶大だったようです。
一瞬おしゃれな修行のお供を想像した方、そんな訳はありません。修行増です。苦行者なんです。
修行や苦行と言えば、耐える・乗り越えることだらけです。
押し寄せる睡魔と空腹をカフェインの力で覚醒・抑制させたと記されています。
成分の効果を存分に活用していた歴史がそこにはありました。
コーヒー発祥の地・エチオピアコーヒーと伝統のコーヒーセレモニー
面積が日本の3倍ほどの大きさのエチオピアのコーヒー栽培は、土地に自生していた「野性のもの」、あるいは「ほぼ野性の」コーヒーの木から始まりました。
コーヒー農園はほとんどなく、庭先や自然の森などで育っているため、化学物質がほとんど使用されていない有機栽培とみなすことができるコーヒー豆です。
エチオピアコーヒーといえば、世界最古のコーヒー豆ブランドともいわれているモカではないでしょうか。
焙煎度合いにより、風味が変わる魅力あるモカは、爽やかな酸味が特長で、甘味とコクのあります。
よく「モカ〇〇」といった銘柄を耳にするのではないでしょうか。この〇〇は、モカの産地を示しています。
■代表的なエチオピアのモカコーヒー
モカシダモ:代表的なエチオピアコーヒーのブランドです。酸味と甘くまろやかな味わいが特長で深煎りでは甘い香りも楽しめます。ブレンドにも最適なコーヒー豆です。
モカハラー:ロングベリーに分類されますが、大粒のものはボールドグレインに分類され、高級品として扱われます。ボールドグレイン(※1)に分類されるモカハラーは、酸味がよりマイルドです。
※1
モカハラーは、その豆の大きさによって次のような3つに分けられています。
①ボールドグレイン(Bold Grain)
②ロングベリー(Long berry)
③ショートベリー(Short berry)その中でも、もっとも高品質なものが“ボールドグレイン”となります。
おいしいコーヒーを売る店 フクモト珈琲HPから引用:http://www.fukumotocoffee.com/harrar.html
ハラーコーヒーは通常、ロングベーリーが一般的な品質規格ですが、2度選別することで大粒の豆だけに選別したものがボールドグレインとなります。
品質が高く数量が少ないため高級品として取引されています。
モカイルガチェフェ:エチオピアの最上級コーヒー豆で、ヨーロッパを中心に輸出されているこの品種は、フルーティーで芳醇な香りと甘さが魅力的。ゆっくりと時間をかけてコーヒーの実を熟すので、コーヒーの苦みが苦手な人でも飲みやすい甘みの強い味です。産地は、水源が豊富なため、特定の精製工場のみに限定する水洗式を採用し、丁寧・清潔に保ち、品質を保ち続ける取り組みが行われています。
■エチオピアコーヒーの淹れ方
<エチオピアコーヒーの淹れ方>
・用意するもの
ジャバナ(素焼きのコーヒーポットまたはヤカン)、水550ml、コーヒー粉(極細挽き) 大さじすりきり6杯
・抽出方法
ジャバナに水を入れ沸騰させる→沸騰したら火を止め、コーヒー粉を入れる→ふたをせず、4~5分ほど弱火で煮出す→4~5分ほどしたら火を止め、ジャバナを傾けてコーヒー粉を沈める→コーヒー粉が沈んだら、カップに砂糖を2gほど加え、少し高いところからコーヒーを注ぐ(←ココがきっとポイント)ことでカップにコーヒー粉が入りにくくなります。
エチオピア式コーヒーの完成です。
■エチオピア伝統のコーヒーセレモニー「カリオモン」
エチオピアにはカリオモンという名の大地や家族に感謝の気持ちを込めて行う伝統的なコーヒーセレモニーがあります。
コーヒーに塩!?
エチオピアでは、コーヒーの上澄みだけを飲むのが一般的ですが、上澄みのモカコーヒーはより酸味が強いので、酸味を和らげる方法として塩をくわえる文化ができたといわれています。
カリオモンの行い方
お客様が来たら、まず家の主人がお客様の相手をします。奥様はその間にカリオモンの準備を。床に花を敷き、コーヒーカップを置く台座を用意して、お香を焚きます。
コーヒータウンホームページ コーヒーコラム エチオピアコーヒーの特長とは?伝統的なコーヒーセレモニーも紹介から引用:https://www.ejcra.org/column/ca_69.html
カリオモンの準備ができたら、生豆を洗い、お客様をおもてなしします。洗った生豆を鍋に入れ生豆を煎り、お客様に香りを楽しんでもらいます。しっかりと焙煎でき、コーヒーオイルが滲み出てきたら焙煎は完了です。焙煎を終えたら、コーヒー豆をすり潰します。
ポットに水と細かくすり潰したコーヒー粉を入れ、火にかけてコーヒーを抽出します。コーヒーが沸騰したら、お客様にコーヒーを3杯提供します。1杯目はアボルといい、砂糖をくわえて飲みます。2杯目のトーナには塩を、3杯目にはカルダモンやクローブなどの香辛料、バターなどをくわえます。お客様は3杯飲み終えた後、作ってくれた女性のこととコーヒーの味を褒めるのがカリオモンのマナーです。
最後に
いかがでしたでしょうか。
コーヒーについて、ひとつでも興味を持っていただける内容があったのであれば幸いです。
日本にはあまり馴染みのないエチオピアのコーヒーセレモニーも紹介しましたが、日本の茶道にも少し通じるものがあるのではないでしょうか。
知れば知るほどコーヒーは歴史も長く、1杯のコーヒーになるまでにも奥が深いものだと感じました。
これからも、奥深いコーヒー話を綴れるように、日々Twitterで発信し、記事を投稿していきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考資料
・Wikipedia
・BROOK’S OFFICIAL BLOGトップ >コーヒー豆知識> コーヒー豆のルーツ~個性と味の違い~
https://www.brooks.co.jp/bob/trivia/20141120/
・UCC top マガジン topCoffee Story
コーヒー発祥の地「エチオピア」 −コーヒーベルト・コレクション
https://mystyle.ucc.co.jp/magazine/a_19207/
・おいしいコーヒーを売る店 フクモト珈琲HPより
http://www.fukumotocoffee.com/harrar.html
<気になるエチオピアコーヒーはこちらからどうぞ>
■エチオピアコーヒー豆
※焙煎された豆の状態を選んでおります
・エチオピア モカシダモ (400g) 豆のまま
・エチオピア モカ ハラー G-3 受注焙煎!400g 大山珈琲 コーヒー豆 (豆のまま)
・エチオピア スペシャルティコーヒー モカイルガチェフェ G1 コーヒー豆 カカシコーヒー フルーティー 華やかなモカフレーバー 中煎り 自家焙煎珈琲豆 (豆のまま130g)
■老舗のエチオピアコーヒー(現在はネット販売のみ)
tomocacoffee トモカコーヒー
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